用語集

CDM(クリーン開発メカニズム

Clean Development Mechanism),京都議定書において定められた仕組みで、京都メカニズムの一つ。先進国が途上国において実施した植林などの排出削減事業から生じた二酸化炭素吸収量を取引し、自国の排出量と交換することを認める制度である。途上国にとっては、資金獲得と技術移転の機会が得られるというメリットがある。

寺門和夫(著)江守正多(監),2008,図解雑学地球温暖化のしくみ,ナツメ社,189

CO2施肥効果

大気中の二酸化炭素濃度が高くなると植物の光合成がさかんになり、生育や収量を増大させる肥料のような効果があることから、CO2施肥効果と呼ぶ。温室内で、空気を燃焼させたり、ガスボンベから二酸化炭素を放出させる栽培技術がある。

[参考サイト] 農林水産技術会議「地球温暖化が農林水産業に与える影響と対策」
http://www.s.affrc.go.jp/docs/report/report23/no23_p7.htm

DNDCモデル(De-Nitrification and Decomposition model)

DNDCモデルは土壌中の炭素及び窒素循環をシミュレーションするモデルであり、土壌由来の温室効果ガス発生量を予測するため開発された。気象、土壌、栽培方法などの諸条件を、温室効果ガス発生量を推定することができる。

[参考文献] 中川陽子・凌祥之,2004,日本の農耕地土壌へのDNDCモデル適合性の検討,農業土木学会大会講演会講演要旨集,644-645
http://www.niaes.affrc.go.jp/sinfo/result/result24/result24_48.html

FACE(開放系大気二酸化炭素増加、Free-Air CO2 Enrichment)

田や畑で多角形に設定されたチューブから二酸化炭素を放出しすることによって、多角形内の大気中の二酸化炭素濃度を上昇させて、将来の二酸化炭素濃度上昇の作物への影響を調べる実験装置である。温室やチャンバー実験とは異なり、自然条件に近い状態で植物群落への影響を調べることができるのが特徴である。1998年から2009年まで岩手県雫石町に設置されていたが、2010年からは茨城県つくばみらい市の水田に設置され、農業環境技術研究所によって実験が行われている。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル、Intergovernmental Panel on Climate Change)

UNEP(国連環境計画)とWMO(世界気象機関)が、人為的な気候変動のリスクに関する最新の知見のとりまとめと評価のために1988年に設立した組織。温暖化研究結果を政策決定に生かすための評価報告書や特別報告書などを発行しており、第4次評価報告書は2007年に発行されている。その中で、人間活動が温暖化を招いたことはほぼ間違いないと断定されている。2013〜14年に第5次評価報告書が発行予定である。

寺門和夫(著)江守正多(監),2008,図解雑学地球温暖化のしくみ,ナツメ社,16

LCA(ライフサイクルアセスメント、Life Cycle Assessment)

製品やサービスの生産・流通・使用・リサイクル・廃棄までの過程で、環境への負荷を定量的に評価する手法のことである。環境への負荷の少ない生産へ移行することを目的としている。農業分野では、農地や畜産からの温室効果ガス削減技術を導入する際に、総合的な二酸化炭素排出量が既存の技術よりも少ないかどうかを判断することに用いられる。

農環研,2000,農環研叢書第12号農業におけるライフサイクルアセスメント
農環研,2009,研究成果発表会地球温暖化と農林水産業ー環境・食卓の現在と未来ー","1,80

RothCモデル(Rothamsted Carbon model)

英国のローザムステッド農業試験場における150年を超える長期連用試験のデータをもとに開発された炭素動態モデル。気象、土壌、栽培方法などのデータを入力し、土壌炭素量の長期的変化を予測することができ、例えば、堆肥投入などによる土壌炭素の蓄積量の変化を推定することが可能である。

[参考サイト] 農環研ニュース55「日本の畑土壌はCO2の吸収源になる可能性があるか?」
http://www.niaes.affrc.go.jp/sinfo/publish/niaesnews/055/news05505.pdf

UNFCCC(気候変動に関する国際連合枠組条約、United Nations Framework Convention on Climate Change)

「気候変動に関する国際連合枠組条約」の略称で、1992年の地球サミットで155か国が署名・成立し、1994年に発効した。気候変動の原因となる温室効果ガスの排出削減を目標としている。1997年の第3回締約国会議では、先進国の温室効果ガス削減の数値目標を取り決めた京都議定書が採択された。その中で、植林(第3条第3項)や農地土壌の管理(第3条第4項)などの吸収源活動によって削減できた温室効果ガスの量を、削減目標から差し引くことができると示されている。

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