用語集

バイオ炭

樹皮などの農林業からの廃棄物を材料として作られる炭のことをいい、土壌改良剤として使用されている。炭は土壌中の微生物に分解されにくいため、安定した状態で炭素を長期間土壌に残すことが可能であり、温室効果ガスの排出を削減することができる。

[参考サイト]日本バイオ炭普及会

排出係数

温室効果ガスの排出量を算出するときに用いられる係数。例えば、牛の消化管内発酵によるメタンの排出係数は、1頭当たり1年のメタン排出量を示し、日本における反すう家畜を対象とした呼吸試験の結果(飼料の摂取量に対するメタン排出量の測定データ)に基づいて設定されている。また、農地に施用した窒素肥料から発生する一酸化二窒素の排出係数は実測データに基づき設定され、作物の種類ごとの値を比較すると、茶が高く、水稲が低い。他の作物については大きな差が無い。そのため、水稲、茶、その他の作物の3種類が設定されている。

[参考文献]温室効果ガスインベントリオフィス,2009,日本国温室効果ガスインベントリ報告書

白塗剤

果樹の日焼け防止や凍害防止のために使用する塗布剤。主に炭酸カルシウムが用いられ、幹を白色に塗ることで光を反射させる。温暖化で冬の気温が上昇すると、果樹の耐凍性(寒さに耐える能力)が低下し凍害を受けやすいため、白塗剤を用いて樹体温度の上昇を防ぎ耐凍性を維持する対策がされている。

杉浦俊彦,2009,温暖化が進むと「農業」「食料」はどうなるのか,技術評論社

反すう

ウシ、ヤギ、ヒツジなど複数の胃を持つ動物が、いったん、胃に入った食べ物を再び口に戻して咀嚼し直すことを反すうという。これらの動物の第一胃で、微生物の作用により、炭水化物から温室効果ガスのメタンが生成される。

杉浦俊彦,2009,温暖化が進むと「農業」「食料」はどうなるのか,技術評論社

農環研,2009,研究成果発表会地球温暖化と農林水産業ー環境・食卓の現在と未来ー

晩霜害

生長を開始した作物が、春の急な低温で凍結する被害。果樹では、発芽や開花が始まると、耐凍性(寒さに耐える能力)は低下する。そこへ、霜が降りると葉やつぼみ、花が凍ることがある。温暖化により開花期は早まる傾向にあり、晩霜害を受けやすくなる。

杉浦俊彦,2009,温暖化が進むと「農業」「食料」はどうなるのか,技術評論社

日焼け果

カンキツ、モモ、リンゴなどで果実温度が極端な高温になり果皮が褐色になる障害である。カンキツでは、高温と水分不足で蒸散に水分の補給が追い付かず、乾燥状態になり、果皮組織が破壊され、黄色から褐色になりコルク状に硬くなる。果樹がカルシウムや水を十分に吸収できると、日焼け果の発生を防止できる。

杉浦俊彦,2009,温暖化が進むと「農業」「食料」はどうなるのか,技術評論社

農文協,2009.8,現代農業

深水栽培

水稲栽培において、穂が出てから40日ごろまでの間、通常より10cm以上の水深を維持することをいう。深水栽培には、高温による乳白粒の発生(米粒が乳白色に濁る現象)を抑制する効果がある。

[参考サイト](1)農研機構「深水栽培による白未熟粒抑制技術」、(2)食と農の総合情報センター ルーラル電子図書館

不耕起栽培

水田や畑を耕さないで作物を栽培する農法。作業の省力・効率化を目的として実施される。土壌を耕さないことで、土壌中に酸素が供給されないため、有機物の微生物分解が抑制され、二酸化炭素の発生を削減できる。

防霜ファン

高さ5〜6mの金属またはコンクリートの柱の上部に設置された送風機ファンである。茶園や果樹園の晩霜害対策に用いられている。晩霜害が発生しやすい条件では、地面付近の空気より、高い位置の空気の気温が高いことが多いので、この暖かい空気をファンが吹き降ろすことにより樹体の温度を上げ、晩霜害を防止することができる。

杉浦俊彦,2009,温暖化が進むと「農業」「食料」はどうなるのか,技術評論社
ウィキペディア(web)

穂温上昇装置

高温に耐性があるイネ品種・系統を選抜する目的で、開発された装置。OHPフィルムで作成した透明な筒を穂に被せて穂温を上昇させる。内側に黒色ゴムスポンジを接着したり、ヒーターを取り付けることで、加温を強めることができる。一個体において加温したものとそうでないものを比較できるため、個体間差や生育地点の地力の差による影響を排除できる。

[参考文献]寺尾富夫,イネ高温登熟耐性選抜のための簡便な穂温上昇装置,日作紀,79(2)166-173
[参考サイト](独)農研機構「イネ高温登熟耐性選抜のための簡易加温検定装置」

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